1999/07/05

      サーフィンとの出会い その1
              Makemaster Denis!のサーフィンとの出会いを綴る
                           by Denis !


 私は現在27歳である。本格的なサーフィン歴は今年で7年目を迎えた・・。
 
私がサーフィンらしきものを初めて体験したのは今から14年前の夏だった。

 当時13歳の中学生だった私には7つ上の姉がいて、その年の夏に姉の彼氏と一緒に千葉の
 鴨川あたりに海水浴に行った。姉の彼氏はサーファーでもなく、皆でごく普通に海水浴を楽しん
 でいた。私はいちゃつく姉達に気 を使って少し離れた所で遊んでいたのだが、買ったばかりの
 エアーマットで海の上の浮遊感を味わっていた。 ふと気付くと岸からは遠く離され恐怖を覚える
 程沖にいた私は、誰にも助けを求める事もできずに途方に暮 れてしまった・・。

  やがて「自力で帰るしか道はない!」と決意した私は、一心不乱にバタ足を始める。
 30分程のバタ足は私に意味不明の笑顔を作らせたが、ようやく生きて帰れるメドがついてホッと
 したその 瞬間だった。

  後ろからおおいかぶさるように来た波に、私の命綱とも言えるエアーマットを持ち上げられた!
 「ヤバイ!」と思った私はエアーマットを強く握り締め、振り落とされないように必死で掴まってい
 た。次の瞬間、何が起こったのかは私には理解できなかったが、エアーマットで波に乗っていた。
 スピードに乗った私の後ろで波がゴーっと崩れてゆく・・。海の上を信じられないスピードであの
 エアーマット が滑っていく・・。他の海水浴客が私を見ている・・。

  どれも今までに味わった事のない『快感』だった。
 海で遊んだのはこれが初めてではなかったが、「こんな遊びがあったのか!」と感動したのを覚
 えている。 その後、日が暮れるまで何度も試したが、それが最初で最後だった・・。
 いちゃつく姉達には内緒だった。 なぜなら、中学生ながら「こんなおもしろい事は誰にも教えない
 ぞ。」と胸に決めていたのである。私にと っては宝の山を発見したようなものだった。
 帰り道、エアコンの効かないマイティーボーイの後部座席で 日焼けの痛みをこらえながら
 「いつかまた乗るぞ!」と心に決めたのを覚えている。
 その時の想い出の曲は カーステから流れていたビーチボーイズの「イン・マイ・ルーム」になった
 のは今はいない姉の彼氏のおかげである。
 私が本格的にサーフィンを始めるのはそれから7年後のことである・・・。              

                     
                  Beach Boys (IN MY ROOM)

                   次回はこのつづきです。
             本格的に始めたきっかけにもドラマがあった・・・。


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