それは去年のある時、なぜかむくむくと湧いてきたBBへの好奇心。
やってみたいなあ、しかし…しかし…。悩める私に店員は言ったのだった。
「おれも泳げないけど、サーフィンやってますよ」
「ほんと!?できるんだ!」
そう、私は泳げない。しかも車持ってないし。
でも、今すご〜〜くやる気満々!でもでも、来年もそうかって言ったら、
それはわかんない。それでやり損ねたらどうする?うんと年とってから
「やってみたかったな〜」なんて思うのは、イヤだ…よし!
「道具買いに来ましたー!」「…ほんとにやるんだ」
……感動した。
海に浮かんでることに。沖から見る浜の風景に。
光にキラめく波に。ジャンプする魚に。
“アジサシ”や“ハマヒルガオ”なんて名前、覚えていた自分に。
―そして波に乗ってしまった。自然の一部になることが、とてつもなく嬉しかった。
友だちがたくさんできて、気がつけばセミドライなんて買ってしまったし
プールでコソ練してクロール25M泳げるようにもなった。
もも程度のダンパーが越えられなくて転がされてたのが、いつのまにか
頭サイズにも乗れるようになった。(乗るだけだけど)
平均すれば週一ペースにしかならないけど、仕事の前に海に行き、
夜明けを待っているなんて、想像したこともなかったな。
今年、はれて2シーズン目突入。34才、女なり。