2001/05/28

         約束の日
                           by shinji


 よく映画やドラマなどで、ちょっと古臭いかもしれないが
 「あなたの事は一時も忘れた事ないわというセリフがある。
 まさにサーファーは、この言葉のとおり
 「波の事は、一時も忘れた事ないわ」というセリフが良く似合う。

 映画ハートブルーで「サーフィンやると人生変わるよ」
 というセリフがあったが正にそのとうり僕の人生は変わってしまったように思う。
 常に風や波など海の事を気にしながら生活している。

 仕事中もやっぱり気になってしまう。
 僕は、外で仕事をしているので波のいい日は分かってしまう。
 そのような日は、正に生き地獄「海行きて〜〜〜〜〜」である。

 ある日僕は、朝から海のことが気になっていた。
 「あ〜今日波いいだろうな〜」仕事も余り手につかず思い切って言ってみた。
 「すみません波がいいので帰らしてもらえませんか?
 もちろん答えは「NO」自分でも頭おかしいどうかしてると思った。

 現場は自宅からかなり遠かったが家まで走って帰る覚悟もできていた。
 他の嘘をついても次の日、綺麗な小麦色の肌で会社に行くとすぐばれてしまうので
 ハッキリ言ってみたのだ。

 「あ〜愛しのいい波僕を待っていておくれ〜」
 あきらめのついた僕は、今度は仕事を早く終わらせて海に行こうと思った。
 「なんだこのパワーは!」いきなり狂ったように仕事を始めたではありませんか!
 仕事もようやく終り会社に着くと車を飛ばし海に向かった。
 いつもこの波のいい日、海に向かう時の周りの見えていない状態
 事故ルかとんでもないスピード違反で捕まるのはこの時だろう

 日が沈むのももう後わずか海に近ずくにつれてサーファーの車とすれ違う
 みんな「癒された〜」というような何ともいえない満足げな表情をしている。
 「波よ後少し待っていてくれ〜〜〜〜〜〜〜〜〜僕の頭はスパークしていた。
 その林を抜けると海が見える一番胸の高鳴る瞬間である「波はどうだ〜〜〜」
 「あれあれ?」余りよくない、確かにオフショア・波もある悪いのは潮だった。
 たる〜い波が割れているスパークしていた僕の頭は冷め切っていた。

 取り合えず入る事にした波待ちをしていると隣からなにやら怪しい話し声が?
 「あ〜今日はいい波だったね〜あと一本乗ってあがろう。」
 「ガ〜〜ン」僕の目の前は真っ暗になった。
 マシンガンで蜂の巣にしてやろうか!と僕は思った。
 「あ〜愛しのいい波今度は何時来るの?」

 年に数える程しかないこの約束の日を待ちつずけているサーファーは多いだろう。
 「今度は逃さんぞ〜〜〜」
 


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