2002/01/21

        忘れていませんか?大切なこと。
                        by うっちー



前乗り・メチャ混み・ドフラット
これらは、サーファーなら誰もが一度は体験する「3大最悪要素」だと思う。
しかし、そんなことどうでもいいような出来事が起きた・・・。

12月某日。それは突然の診断だった。
「網膜剥離です。すぐに手術ですね。」
「え!?」一瞬耳を疑った。
ボクサーでもない俺がなぜ!?と思ったが、まぎれもない事実だった。
聞けば、剥離を起こしやすいスポーツは、
ボクシングと、水泳の飛び込み競技だという。
主治医の先生に話を聞くと、失明するほどの状態ではないとの事。
まずはひと安心だったが、次に思ったのが、

  サーフィンは出来るのか?
ということだった。

ボクシングはやらないにしても、飛び込み競技というのは引っかかる。
なぜこの競技がなりやすいかというと、「眼球に直接衝撃を受けるから」だそうだ。
・・・って事は波乗りも当然??
先生は「湘南くらいの波なら平気」というが、それは波乗りを知らない人の話。
ターンでレールが抜けたりすれば、顔面からモロに衝撃をうけるし、
ヘタなワイプアウトでもしようものなら・・・である。

そう、俺はこの病気になり、常に「失明するかも・・・」
という、とんでもない爆弾を背負ってしまったのだ。
やろうと思えば、出来るかもしれない。
しかし、いつまた剥離を起こし、失明の危機にさらされるかわからない。
サーフィンをすることで受けるその見返りは、とてつもなく大きい。

そして1月。無事退院出来て今思うこと。それは・・・
海に入れるだけでも幸せだ
ということ。
朝陽に向かってゲットして、夕陽を背にして、テイクオフする・・・。
そんなことが出来ていた以前の自分は、間違いなく幸せだったのだ。

前乗りストに嘆くことも、メチャ混みの日曜も、ドフラットの湘南も、
すべては、海に行きサーフィンが出来るという条件の基に体験できる。
それだけでも、相当に幸せなことだと思う。(少なくとも今の俺にしてみれば・・・)

楽しいはずの波乗りも、上の3大要素にハマれば、
誰でもブルーになってしまうとは思う。
しかし、嘆いている場合じゃない!
そこにいれるということは、間違いなく幸せのはずだから。

みなさんはどうですか?
忘れていませんか?大切なことを・・・。



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