2004/12/24
流れていく風景について
BY QUEST
 

 

サーファーが目指すのは波のある海。
当たり前の行動だけど、サーファーにも色々な住環境
があって、海の目の前に住み歩いて海へ行くサーファー、
あるいは自転車。そして車や電車で通っているサーファー
と海へ向かう手段は皆それぞれだ。
海へ向かう過程で皆はどんな風景を見ているんだろう。

自分は車で海へ向かうのだけれど、1年を通して海へ
通うと、途中で見るいつもの風景も少しずつ移り変って
行き自然と四季の素晴らしさを感じる。と、同時に色々と
考えさせられる事もある。

年々、自然が切り開かれ増えていく道路。
道端に車に轢かれたであろう、息絶えた野生動物。
人間が便利になるとその帳尻合わせは弱いものへ向かう。
だからと言って自分ではどうしようも無いし、その便利になった
道路を走っている。なんと言う矛盾なのだろうと思う。

そんな流れて行く風景の中でも素晴らしい事も沢山ある。
牧場の子馬が母馬に寄り添い、日に日に育っていく姿。
寒い時期、空気が澄んだ峠から見える空よりも青い海。
山々に雄大と覆いかぶさろうとする積乱雲。
燃えるような紅葉、そしてサーフィンの帰り道の夕日や満月。

サーフィンを終えてその日の波だったり風であったり、天気
であったりと善し悪しを色々考えるけど、その日見た風景や波
その全てがリンクしてサーフィンという純粋なスポーツの素晴らしさ
を認識するんだと思う。

こうしてまた、ボクらは移り行く風景を見ながら海へと向かうのだ。



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