Q.台風の時って波いいの?
「台風が来て喜ぶのはサーファーだけ」とも言われていますが、正にその通りで、
台風はサーファーにビッグウェイブを届けてくれます。ただし、台風が来たからと言って
上陸中に行く人がいますが、それはたいへん危険です。実際にサーフィンが 面白いの
は台風の暴風や強風でできた「風波」ではなく、その風らがもたらす「うねり」なのです。
勘違いしてると死んじゃいますよー。
台風の中心付近は「強風圏」で風速25m以上もあって、波乗りどころじゃありません。
時々、何を血迷ったか台風が本土に上陸している最中に海に行く人がいます がこれは
勇者と言うよりは「映画の見すぎ」です。こんな強風の中でサーフィンはまず無理です。
天気図を見ると、必ずこんなような「暴風警戒域」というのがあります。
台風の 中心気圧やスピード、移動している方向なども分かるでしょう。
うねりの到達は 台風の強さやスピードによっても違いますが、暴風圏
ラインが上陸する2日前頃 から到達し始めます。(波浪予想図なんか
もあるので駆使してください)
波浪予想図‥SSのCOOL SITE>その他>国際気象開発>沿岸波浪予想図
参考までに湘南を例にあげると、湘南の場合、台風がまっすぐ向かってきて
上陸する2〜3日前がベスト配置になります。しかも日本の北側に高気圧が
張っていれば、台風に向かって風が流れ込みオフショアになり、サーフィンに
とっては最高です。このまま台風が停滞すればしばらくいい波が続き、接近・
上陸すれば波はグチャグチャになってしまいます。
一方千葉のベスト配置は湘南とは逆で、台風が大平洋上に抜けた後から
徐々に良くなってゆきます。最初は暴風で荒波だったものが次第に風が治まり
うねり だけが残ります。やがて台風が遠ざかると波のサイズも少しづつ小さく
なって ゆきます。このため、湘南に比べてうねりが長く残るのが特徴です。
しかも、湘南が「晴れ→雨」なのに対して千葉は、台風の通過後に高気圧が
くっついてきますので「雨→晴れ」のパターンになります。波があって晴れる、
ベストコンディションを形成しやすいのです。
地域によって異なるとは思いますが、共通することは「台風の上陸している時に行っても
無駄」ということです。うねりをうまく捕まえることができれば、台風 はサーファーにとっては
非常にありがたい存在になります。