サーフィン@マガジン
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サーフィン・テイクオフのコツ

テイクオフの瞬間サーフィンにおけるテイクオフとは「波に乗る瞬間」のことを指します。厳密に言うと、寝そべった状態でパドリングしながら加速し、波の勢いに乗って立ち上がった瞬間がテイクオフです(ボディボードは寝そべったまま)。

テイクオフはパドリングに次ぐ基本中の基本で、実はサーフィンは波に乗った後はそれほど難しくはありません。サーファーの間では「テイクオフを制するの者はサーフィンを制する」とまで言われるほど奥が深く基点の技なのです。

動画で見てみようテイクオフの瞬間!

テイクオフの動画はサンタクルズさんがいいものを作ってくれました。初心者の方がよく練習する小さめの波でのテイクオフでは、パドリングで十分に加速してから一気に立ち上がっている様子が分かると思います。


動画提供:Surf Club

「波と同じスピード」になれればテイクオフは超簡単♪

凄く簡単な基本概念を述べると「波と同じ速さ」になればいつでもテイクオフ可能な状況になります。格好良く言うと「波と融合する(笑)」波よりも遅ければ波に置いてけぼりにされてしまいますし、波より速ければブレイクした波に飲まれます。ちょうど波のピークに来た時に、波と同じ速度になるようパドリングで速度調整するのがテイクオフ最大のコツです。

↓トロくて厚いの波に乗りたいとき
パドルでおもいっきり加速したボードに立つ!

↓掘れてる波に乗りたいとき
パドルは遅め、テールが持ち上がったら一気に立て!

ショートボードとボディボードのテイクオフ

ショートボードやボディボードの場合は加速が速いのでピーク周辺で波待ちし、いい波が来たな~と思ったらピークに向かってパドルを開始します。

ポイントはパドルしながら波にテールを押し上げてもらう感じです。掘れてる波はテールがぐいっと上がったら一気に立ち、前足に体重をかけると一気にドロップダウンしてゆきます。

逆に波がトロ厚の時は、普段よりも10cm程度前に体重をかけながら2~3回多目にパドルをし、充分加速してから一気に立ち上がります。

ロングボードのテイクオフ

ロングボードの場合はトップスピードに乗るまで時間がかかるので、テイクオフしたいピークよりも5m~10m沖で波待ちし、そこからパドルを開始します。うねりを見つけたら早めにパドルを開始することが大事です。

また、ロングボードは長いので、波が巻き始めてからテイクオフするとバランスを保てなくなりますので、ブレイクする前のうねりの段階からテイクオフすると簡単にテイクオフできます。波がブレイクする頃には横に走っているぐらいがロングボードの基本スタイルです。

初心者はテイクオフのパドル中にノーズが海面に沈み込み転倒するパターンが多いです。これを防ぐ為にロングボードではパドル開始時に乗る場所を前後に調整してからパドルを開始します。

波がトロ厚の場合はボードの前の方に体重をかけ、水面とノーズがギリギリ平行になるくらいでパドルします。テールが上がってノーズが刺さりそうになったら上半身を反らし頭を上げ、サーフボードのノーズを上げるなどして調整しながらパドルします。

逆に掘れてる波の時は、ノーズが水面から突き出すくらいボードの後ろ部分に体重をかけた状態でパドルを開始します。テールが押し上げられると丁度いい感じで水面と平行にするためです。ロングボードの場合は少し大袈裟なくらいに体重移動をすることがテイクオフのコツかもしれません

◇ボード前面への荷重方法
頭を下げる、抜重方法→上体を後ろへ反らす。

◇ボード後面への荷重方法
両足を伸ばす、抜重方法→両足を曲げる。

陸上トレーニングが想像以上に効果あり!

テイクオフの動作は3ステップ。

(1) 手を着き
(2) 足のポジションを決めて
(3) 立ち上がる。

動作的にはこの3つしかありません。これをどれだけ早く正確に行えるかが3つ目のコツです。

自宅でこの動作を何度も何度も練習してから海でテイクオフにチャレンジすると想像以上に乗れるようになりますので是非やりましょう。特に(2)の足のポジションを決めて~という部分を意識して、早く正確に立つ練習をします。

立つときは7:3の割合で前側の足に荷重する感覚で立ちます。なぜなら実際のサーフィンは斜面で行われるからです。斜面に対して加速するために前足荷重をこの時点で体に染み込ませます。立った後のことまでイメージトレーニングするとなお効果抜群です。

テイクオフの時の姿勢

テイクオフ後はあらゆる波の形状にも対応できるようにヒザを曲げた状態をキープします。ヒザを曲げると上半身が猫背になりバランスを失いやすくなるので意識的に上半身を反らし、左右のふらつきを防止するために両手を広げます。上手い人ほどヒザが柔らかいことが分かると思います(DVDとかで見てみてね)。

手を着く位置は胸の両脇あたり。腕力の無い人は体から離せば離すほど楽になりますが、レールを持ってテイクオフすると手が滑ってアゴを打つ時があるので、なるべくボードの上に手を着くことをお勧めします。

テイクオフ時の目線

初心者はどうしてもサーフボードの先端を見ながらテイクオフしてしまいますが、目線は必ず進行方向の5m~10mくらい先を見ます。少々サーフボードが揺れててもテイクオフはできますので気にしないことです。

目線が先端にあると立ち上がって遠くを見た時に焦点が合うまでの数秒間脳がパニック状態になります。初心者にとってはこの数秒間が致命的になるわけです。立ち上がってからすぐに行動に移すためには目線は遠くに置きましょう。目線は下ではなく前方へ、近場でなく遠くへ!がコツです。

ビビってないで突っ込め!トライ!トライ!

ワイプアウトするサーファー実はトロ厚の波と言うのはどんなボードでもテイクオフが一番難しいんです。一番簡単なのは1ft~2ftくらいの少し掘れた波。こういう波で練習してコツを掴んだら、3ft→4ftとサイズアップをはかってゆくのが正しい練習法。

3ftあたりから波が巻き始めるのでテイクオフに恐怖を感じてきますが、よほど浅瀬でな限り落ちるのは水中ですから思い切ってチャレンジしてゆきましょう。巻かれて巻かれて鼻から海水垂らしながらみんな一人前のサーファーに成長してゆくものです。倒れる時は前へ!これが合言葉です。

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